レコードを回し続ける

昔ながらの町並みが残る文京区白山。移転を経験しつつも、その一角で45年の時間を重ねた喫茶店がある。ジャズ好きが集まり、音楽や映画、詩を始めとする文化の発信地として多くの人々をつないできたジャズ喫茶映画館だ。

Photo Satoru Seki  Text Mizuki Ono

昔ながらの町並みが残る文京区白山。移転を経験しつつも、その一角で45年の時間を重ねた喫茶店がある。ジャズ好きが集まり、音楽や映画、詩を始めとする文化の発信地として多くの人々をつないできたジャズ喫茶映画館だ。

レコードを回し続ける、JAZZ&somethin'else 喫茶 映画館、ジャズ喫茶特集
(左)サイフォンでコーヒーをいれる吉田氏。頭上には、ぎっしりとLPレコードが収納されている棚がある。1978年の開業時にはわずか100枚程度だったレコードコレクションは増え続け、かなりの貴重品も少なくない。
(右)店の看板猫・虎太郎。先代の看板猫であり、地元のボス猫でもあったオイと、自由猫のクロを両親に持ち、店の天井裏で生まれる。クロのおなかの中にいた時からジャズを聴いて育った。

営業を始めて45年。この店は、さまざまな出会いと別れを見つめてきた。カウンターに置かれた一匹の猫の写真。名を、虎太郎。店を訪れる多くの人々に愛された看板猫だったが、昨年3月に亡くなった。17歳だった。店にとっても、自身にとってもかけがえのない存在だった虎太郎くんの写真を、吉田氏は大切に飾っている。

LPレコードに針を落とすと、スピーカーから音があふれだす。時代が変わっても、残り続けるもの。思い出は思い出し続ける限り、レコードは回り続ける限り、失われることはないのだ。

午後4時。空に淡く夜闇がにじみ出す時刻。積み重ねた時間、そして音楽をまといながら、今日も「ジャズ喫茶 映画館」に明かりがともる。

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    店で使用しているレコードプレーヤー。ふだんはこのデンオンRP-52と、MICRO製吸着式真鍮製ターンテーブルを使い分けているという。
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    エリック・ドルフィーの『OUT TO LUNCH!』は、店で一番かけているレコード。吉田氏はこのオリジナル盤の迫力にほれ込み、4〜5枚は買い直して持っている。
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    店内には、貴重な映画や音楽にまつわるアンティークの品がずらり。1920年代フランス製の9.5㎜映写機や、日本製初の家庭用LPレコード再生用のコントロールアンプなど。
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JAZZ & somethin’else
喫茶 映画館
東京都文京区白山5-33-19
TEL03-3811-8932
www.jazzeigakan.com


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・「ジャズ喫茶への誤解を修正」が呼んだ海外からの意外な反応

※『Nile’s NILE』2024年2月号に掲載した記事をWEB用に編集し、掲載しています

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真のラグジュアリーとは何か

真のラグジュアリーとは何か

ラグジュアリーの定義が、音を立てて変わりゆく時代にあっても、最高峰のプロダクトを手にし、その圧倒的な美しさに触れる高揚感が、人生を鮮やかに彩る原動力であることを、私たちは知っています。
物質的な豊かさが、依然として私たちの精神を支える強靭な基盤であることに、言を俟ちません。
真の贅沢はそこから始まります。
アルゴリズムが弾き出す「正解」を疑い、自らの審美眼と直感で未踏の価値を切り拓く。
その「知的冒険」こそが、グローバリズム崩壊後の世界に残された、最後のラグジュアリーではないかと考えます。
Nile's NILE Digitalは、物質と精神、伝統と革新、都市の快楽と野生の回復――この相反する要素を「アンビバレンス」として愉しむ、選ばれた冒険者たちのためのプラットフォーム。
混沌を優雅にサバイブするための視座と、本物の体験へのアクセス権。
ここはまさにDesigning for the Exceptionalsの砦。
知的冒険者たちが集い、次なる航路を描くための、現代の港となります。

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