ぼくと息子とかき氷の関係

かき氷好きが高じて、かき氷機を計5台も買うほどだった幡野広志さん。一方、息子の優くんは6歳になった今も、かき氷はまったく食べてくれない。そんな息子に、幡野さんは夢を膨らませる。

Photo Yukari Hatano  Text Hiroko Komatsu

かき氷好きが高じて、かき氷機を計5台も買うほどだった幡野広志さん。一方、息子の優くんは6歳になった今も、かき氷はまったく食べてくれない。そんな息子に、幡野さんは夢を膨らませる。

「これが、全然おいしくないんです。北海道のパウダースノーだと、シロップで瞬時に溶けちゃう。雪と、氷を削ったものはまったくの別ものなのだということがよくわかりました」
あくなきかき氷への情熱、感心するしかない笑い話だ。

ところで、息子の優くんが1歳くらいのときに、いたずら心から、かき氷を口の中に少しだけ入れてみた。よほど驚いたのか、泣きわめいてまったく受け付けなかったという。
それがトラウマになったというわけでもないだろうが、6歳になった今も、かき氷はまったく食べてくれず、それをほんの少し寂しいと思っている。

今年は町内会の夏祭りが中止になってしまったが、来年こそは、かき氷機をレンタルして、子供たちに100円くらいで食べさせる屋台を出そうと思っているそうだ。そうすればきっと息子もかき氷好きになってくれるに違いない。そんな思いも抱きながら、夢を膨らませている。

写真家 幡野広志氏

幡野広志 はたの・ひろし
1983年、東京生まれ。写真家、元狩猟家。血液がん患者。2010年から広告写真家・高崎勉氏に師事。その後独立し、結婚。2017年に多発性骨髄腫を発病し自身のブログで公表すると、応援の声とともに、人生相談が送られてくるように。著書に『なんで僕に聞くんだろう。』(幻冬舎)など。新刊『ラブレター』(ネコノス)の出版を記念して「family」と題した展覧会を開催。

写真撮影 幡野由香里

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真のラグジュアリーとは何か

真のラグジュアリーとは何か

ラグジュアリーの定義が、音を立てて変わりゆく時代にあっても、最高峰のプロダクトを手にし、その圧倒的な美しさに触れる高揚感が、人生を鮮やかに彩る原動力であることを、私たちは知っています。
物質的な豊かさが、依然として私たちの精神を支える強靭な基盤であることに、言を俟ちません。
真の贅沢はそこから始まります。
アルゴリズムが弾き出す「正解」を疑い、自らの審美眼と直感で未踏の価値を切り拓く。
その「知的冒険」こそが、グローバリズム崩壊後の世界に残された、最後のラグジュアリーではないかと考えます。
Nile's NILE Digitalは、物質と精神、伝統と革新、都市の快楽と野生の回復――この相反する要素を「アンビバレンス」として愉しむ、選ばれた冒険者たちのためのプラットフォーム。
混沌を優雅にサバイブするための視座と、本物の体験へのアクセス権。
ここはまさにDesigning for the Exceptionalsの砦。
知的冒険者たちが集い、次なる航路を描くための、現代の港となります。

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