美酒の極み

イタリア北部、ロンバルディア州の丘陵地に広がる葡萄畑。ここで地名を冠したフランチャコルタという唯一無二のスパークリングワインが造られている。

Photo TONY TANIUCHI Text Junko Chiba

イタリア北部、ロンバルディア州の丘陵地に広がる葡萄畑。ここで地名を冠したフランチャコルタという唯一無二のスパークリングワインが造られている。

フランチャコルタ
フランチャコルタで使われる葡萄はシャルドネ、ピノ・ネーロ、ピノ・ビアンコ(上限50%)、土着の品種エルバマット(上限10%)の4種。手摘みで収獲される。

フランチャコルタを味わう至福のひとときは、グラスに注ぐ瞬間に始まる。きめ細かな無数の泡が束になって湧き上がり、軽やかに舞う。やがて黄金色の液体が静けさに覆われるころ、一本の泡がかすかに揺らぎながらスーッと立ち上る。思わず見惚れる美しさに時間が経つのも忘れるほどだ。すばらしいスパークリングワインが描く一筋の泡は、かなりの時間消えずに呼吸し続けるという。愛好家を魅了するこのフランチャコルタとは、どんなワインなのか。

深い森に抱かれた葡萄畑の記憶をたどると、ルーツは中世16世紀ごろに遡さかのぼる。千年以上前の氷河に削られて形成された丘陵地で、葡萄の栽培が始まったのだ。豊富なミネラルを含む土壌、良好な気象条件など、ワイン醸造にとってこの上ないテロワールに恵まれた土地だけに、当時からすでに地元の消費量を上回るワインが生産されていたようだ。

しかしそこでワイン造りの歩を止めていたら今日の成功はなかっただろう。約3世紀の時を経た1960年代、この地に大きな転機が訪れた。醸造家のフランコ・ジリアーニが11の生産者とともに、瓶内二次発酵によるスパークリングワイン造りに挑戦。酵母の澱おりを入れたまま最短でも18カ月以上の長期にわたって瓶熟成を行うこの製法で、複雑にして官能的な特有の香りを醸す極めて高品質のワインを完成させたのである。

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真のラグジュアリーとは何か

真のラグジュアリーとは何か

ラグジュアリーの定義が、音を立てて変わりゆく時代にあっても、最高峰のプロダクトを手にし、その圧倒的な美しさに触れる高揚感が、人生を鮮やかに彩る原動力であることを、私たちは知っています。
物質的な豊かさが、依然として私たちの精神を支える強靭な基盤であることに、言を俟ちません。
真の贅沢はそこから始まります。
アルゴリズムが弾き出す「正解」を疑い、自らの審美眼と直感で未踏の価値を切り拓く。
その「知的冒険」こそが、グローバリズム崩壊後の世界に残された、最後のラグジュアリーではないかと考えます。
Nile's NILE Digitalは、物質と精神、伝統と革新、都市の快楽と野生の回復――この相反する要素を「アンビバレンス」として愉しむ、選ばれた冒険者たちのためのプラットフォーム。
混沌を優雅にサバイブするための視座と、本物の体験へのアクセス権。
ここはまさにDesigning for the Exceptionalsの砦。
知的冒険者たちが集い、次なる航路を描くための、現代の港となります。

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