マイクロブランドが動かす価値観

伝統的なメジャーブランドに代わって、従来の独立時計師や、独立ブランドとは趣を異にする新興マイクロブランドが、今、目の肥えたコレクターの熱い視線を集め始めている。そんなブランドを中心に取り扱うスイスプライムブランズ代表取締役のルカ・オルドゥーニャさんには、どんな腕時計の未来が見えているのだろうか?

Photo Photo Masahiro Goda  Text Yasushi Matsuami

伝統的なメジャーブランドに代わって、従来の独立時計師や、独立ブランドとは趣を異にする新興マイクロブランドが、今、目の肥えたコレクターの熱い視線を集め始めている。そんなブランドを中心に取り扱うスイスプライムブランズ代表取締役のルカ・オルドゥーニャさんには、どんな腕時計の未来が見えているのだろうか?

マイクロブランドが動かす価値観

スイスプライムブランズ、ルカ・オルドゥーニャ
スイスプライムブランズ代表取締役 ルカ・オルドゥーニャ
1990年、スイス・チューリッヒ生まれ。大学卒業後の2012年、在日スイス商工会議所のスカラーシップ制度で来日。時計輸入代理店でインターンを経験後、スイス本国でのスイスプライムブランズ設立を受けて、14年に日本法人を設立。現在、ローマン・ゴティエ、ヴティライネン、ローラン・フェリエ、ハルディマンなど注目のマイクロブランドや、カール F.ブヘラを取り扱う。

スイスプライムブランズは、スイス・ゾロトゥルンを拠点として、香港、台湾、日本のアジアエリアにニッチなハイエンドウォッチを展開するディストリビューターである。それぞれの国で取り扱うブランドは多少異なるが、日本の場合は、ローマン・ゴティエ、カリ・ヴティライネン、ローラン・フェリエなど、これまでの独立時計師やインディペンデントブランドとは異なる、新興独立系というべきマイクロブランドを取り扱う。日本法人の代表取締役ルカ・オルドゥーニャさんは、こう説明する。「以前、独立ブランドは、一人の独立時計師が、設計、パーツ製造、組み立て、仕上げまでの全てを手掛けるイメージが強かったと思います。それが今は、製造工程を熟知したクリエーターやプロデューサーが中心となって優れたチームを作り、時計製作に当たるマイクロブランドの存在感が高まってきたように思います」

かつて世界最大規模を誇った時計宝飾見本市、バーゼルワールドが消滅する前の数年間、メイン会場外に「パレス」と名付けられたスペースがあった。そこには独立時計師アカデミー所属メンバーとはまた違う、独立系ブランドが数々出展していた。ルカさんは、そこを訪れたとき、こうしたブランドによる新潮流に可能性を感じたという。そこで出会った一つがローマン・ゴティエだった。「創業者のローマン・ゴティエ氏は、エンジニアとしてのバックグラウンドを持つ一方、重鎮独立時計師のフィリップ・デュフォー氏に私淑し、自身も時計師としての技術を習得しています。また大学で自身の時計ブランドの設立スキームの論文を書き上げ、MBAを取得しています。2005年に自身の名を冠したブランドを立ち上げ、そのビジョンを実行に移し始めました。エンジニアとしての知見を生かして高精度の工作機器を導入し、それを稼働させるエンジニアや、時計師、パーツ仕上げのスペシャリストなど少数精鋭のチームを構築し、マイクロブランドでありながら、マニュファクチュールとしての時計製造がスタートしました」

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真のラグジュアリーとは何か

真のラグジュアリーとは何か

ラグジュアリーの定義が、音を立てて変わりゆく時代にあっても、最高峰のプロダクトを手にし、その圧倒的な美しさに触れる高揚感が、人生を鮮やかに彩る原動力であることを、私たちは知っています。
物質的な豊かさが、依然として私たちの精神を支える強靭な基盤であることに、言を俟ちません。
真の贅沢はそこから始まります。
アルゴリズムが弾き出す「正解」を疑い、自らの審美眼と直感で未踏の価値を切り拓く。
その「知的冒険」こそが、グローバリズム崩壊後の世界に残された、最後のラグジュアリーではないかと考えます。
Nile's NILE Digitalは、物質と精神、伝統と革新、都市の快楽と野生の回復――この相反する要素を「アンビバレンス」として愉しむ、選ばれた冒険者たちのためのプラットフォーム。
混沌を優雅にサバイブするための視座と、本物の体験へのアクセス権。
ここはまさにDesigning for the Exceptionalsの砦。
知的冒険者たちが集い、次なる航路を描くための、現代の港となります。

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