守る、変化する、続いていく

1949年の創業以来、日本最古のインド料理専門店として多くの人々に本場のインド料理を広めてきたナイルレストラン。銀座の街とともに進化を重ねてきたこの店の3代目店主に話を聞いた。

Photo Masahiro Goda  Text Mizuki Ono

1949年の創業以来、日本最古のインド料理専門店として多くの人々に本場のインド料理を広めてきたナイルレストラン。銀座の街とともに進化を重ねてきたこの店の3代目店主に話を聞いた。

守る、変化する、続いていく ナイルレストラン
現在のナイルレストラン。創業当時の建物は1997年の火事で焼失したが、当時の面影は残っている。

明治時代から現在まで、さまざまな古典演劇の名舞台を世に送り出してきた歌舞伎座、そのほど近く。銀座・昭和通り沿いに小さな2階建ての店を構えるインド料理専門店をご存じだろうか。ナイルレストラン│店名の書かれた扉を開けると目に飛び込んでくるのは、鮮やかなピンクを基調にしたエキゾチックな店内。2階に上がればインド細密画の壁画が出迎えてくれる。実はこの店、76年もの歴史の中で銀座を見守り続けてきた、日本最古のインド料理店なのだ。

「創業者のA・M・ナイルは偉大な人でした。彼はイギリス植民地下のインドに生まれ、インド独立運動を行う中で日本へ留学。京都大学で学びながら、インドやアジア各国の独立のため、日本でさまざまな活動をしました。戦後、インドが無事独立した後は、日印平和条約の締結に向けて尽力し、その一環としてインドの文化を日本に広めるために、インド料理店を開いたのです。1949年のことでした」

教えてくれたのは、ナイルレストラン3代目店主のナイル善己(よしみ) さん。初代A・M・ナイルさんの孫にあたり、5年前に店を正式に受け継いだ。「今でこそ地元の方、観光の方、歌舞伎役者さんをはじめとした芸能関係の方まで多くのお客様が来店してくださるようになりましたが、戦後間もない頃の日本はまだ貧しく、派手なイメージのあるインド料理は、日本の人には敬遠されがちだったそうなんです。むしろ、当時のメイン客層は外国の方だったのだとか」

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    少なくとも50年以上は前のものだという、当時の銀座とナイルレストランの写真。店の前で、創業者のA.M.ナイルさんがほほ笑む。
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    創業当初、店舗は1階部分だけだったため、混雑時はすべてのお客様に相席をお願いするほどだった。
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    明るいピンク色のひさしが特徴的な店舗外観。
    夕方以降はネオンが光り、少しノスタルジックな雰囲気に。
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真のラグジュアリーとは何か

真のラグジュアリーとは何か

ラグジュアリーの定義が、音を立てて変わりゆく時代にあっても、最高峰のプロダクトを手にし、その圧倒的な美しさに触れる高揚感が、人生を鮮やかに彩る原動力であることを、私たちは知っています。
物質的な豊かさが、依然として私たちの精神を支える強靭な基盤であることに、言を俟ちません。
真の贅沢はそこから始まります。
アルゴリズムが弾き出す「正解」を疑い、自らの審美眼と直感で未踏の価値を切り拓く。
その「知的冒険」こそが、グローバリズム崩壊後の世界に残された、最後のラグジュアリーではないかと考えます。
Nile's NILE Digitalは、物質と精神、伝統と革新、都市の快楽と野生の回復――この相反する要素を「アンビバレンス」として愉しむ、選ばれた冒険者たちのためのプラットフォーム。
混沌を優雅にサバイブするための視座と、本物の体験へのアクセス権。
ここはまさにDesigning for the Exceptionalsの砦。
知的冒険者たちが集い、次なる航路を描くための、現代の港となります。

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