仕込みされた料理は格好いい

ミシュランガイド東京で12年連続二つ星を獲得する名店を率いる谷昇氏。オープンから24年を経て、今、熱中しているのが、クラシックをシンプルに再構築した引き算の料理だ。飾らず、奇をてらうことなく、なおかつ圧倒的な存在感を放つ料理は、まさに熟練の極みといえるだろう。

Photo Masahiro Goda  Text Rie Nakajima

ミシュランガイド東京で12年連続二つ星を獲得する名店を率いる谷昇氏。オープンから24年を経て、今、熱中しているのが、クラシックをシンプルに再構築した引き算の料理だ。飾らず、奇をてらうことなく、なおかつ圧倒的な存在感を放つ料理は、まさに熟練の極みといえるだろう。

ル・マンジュ・トゥー、アルザスの伝統料理、豚のすね肉のロースト
アルザスの伝統料理、豚のすね肉のロースト。豚のすね肉を塩漬けにし、白ワインで煮た後、350℃のオーブンで焼く。パリパリの皮とゼラチン質が、染み入るような豚の本当の旨みを教えてくれる。付け合わせのジャガイモもぴったり。

料理について考えるのは、本当に楽しい

フランスに昔からある血のソースの鴨料理。だが、宮城県の熟練猟師から届いた極上の鴨を前に、「もっと鴨を生かせるソースはないか」と谷昇氏は考えた。そこで、鴨の骨や内臓、血という材料はそのままに、ベースを作ってから血を加えるところを、最初からすべてを入れる手順に変えた。

すると、血のたんぱく質がアクを吸ってきれいに澄み、エッセンスである鉄分の風味が強いソースができた。こうした革命が日々起きているのが「ル・マンジュ・トゥー」の厨房だ。

「見た目はわかりにくいですし、あえて説明はしません。求めているのは、染み入るようなおいしさ。それを考えていると、一日がすぐ終わります」

66歳の今も、週に5日は店に泊まり込む仕事人間。だが料理人を目指したきっかけは、元軍人の厳格な父親に進路を問われ、思いつきで口走った「料理人になりたい」の一言だった。

服部学園で学びながら、恩師の紹介を通して、当時はまだ少なかった在日フランス人シェフのアンドレ・パッション氏の店で修業を積んだ。24歳で渡仏するが、勤務先でケンカをして飛び出した。

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真のラグジュアリーとは何か

真のラグジュアリーとは何か

ラグジュアリーの定義が、音を立てて変わりゆく時代にあっても、最高峰のプロダクトを手にし、その圧倒的な美しさに触れる高揚感が、人生を鮮やかに彩る原動力であることを、私たちは知っています。
物質的な豊かさが、依然として私たちの精神を支える強靭な基盤であることに、言を俟ちません。
真の贅沢はそこから始まります。
アルゴリズムが弾き出す「正解」を疑い、自らの審美眼と直感で未踏の価値を切り拓く。
その「知的冒険」こそが、グローバリズム崩壊後の世界に残された、最後のラグジュアリーではないかと考えます。
Nile's NILE Digitalは、物質と精神、伝統と革新、都市の快楽と野生の回復――この相反する要素を「アンビバレンス」として愉しむ、選ばれた冒険者たちのためのプラットフォーム。
混沌を優雅にサバイブするための視座と、本物の体験へのアクセス権。
ここはまさにDesigning for the Exceptionalsの砦。
知的冒険者たちが集い、次なる航路を描くための、現代の港となります。

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