料理人たちの昭和の味、平成の味 Ⅱ

料理人たちにとっての「昭和の味、平成の味」とは? 今回は、渡辺雄一郎さん、山本征治さん、奥田透さん、川田智也さんに伺った。

Photo Masahiro Goda. Haruko Amagata  Text Rie Nakajima. Izumi Shibata

料理人たちにとっての「昭和の味、平成の味」とは? 今回は、渡辺雄一郎さん、山本征治さん、奥田透さん、川田智也さんに伺った。

山本征治
龍吟

龍吟  山本征治氏

店のメニューに鶏釜飯があるのですが、それは子供時代の昭和の頃、故郷の高松で通ったうどん屋さんで食べた味を想像しながら作った料理です。もちろん、うどんもよく食べました。香川って実は県木も県花もオリーブなので、うどんにもオリーブオイルをかけて食べるのです。だから僕にはオリーブも故郷の味ですね。
本格的に料理の世界に入ったのは平成元年です。修業した日本料理店で、刺し身には切れ味という味があることを知って衝撃を受けました。料理人の包丁使いによって、舌触りや味が全然違うのです。
近年では、香港に店を出したことで香港の中国料理店に行くようになり、中国料理って本当にすごいな、と感じています。スープの中に、ボールのような豚の胃袋が浮いていて、それを割ると鶏が1羽丸ごと入っている。さらにそれを割ると中に燕の巣がどっさり詰まっている、という料理には感動しました。
香港の「セレブリティーキュイジーヌ」という店のスープも、背筋が伸びるようなおいしさ。日本料理は食材をシンプルに生かした「しみじみおいしい料理」で、フランス料理は味がはっきりした「いきなりおいしい料理」だと思っているのですが、中国料理は言葉では形容しきれない、「何とも言えないくらいおいしい料理」。しかも、西洋のようにシェフが表立っているのではなく、誰が作ったのかわからないものが自然に出てきて、それでいてすごくおいしい。歴史があるからこそでしょう。そういうところは見習いたいですし、日本料理でも表現できるんじゃないかなと思いますね。

●山本征治
龍吟

山本征治さんの想う「令和の味」
本物との対話

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真のラグジュアリーとは何か

真のラグジュアリーとは何か

ラグジュアリーの定義が、音を立てて変わりゆく時代にあっても、最高峰のプロダクトを手にし、その圧倒的な美しさに触れる高揚感が、人生を鮮やかに彩る原動力であることを、私たちは知っています。
物質的な豊かさが、依然として私たちの精神を支える強靭な基盤であることに、言を俟ちません。
真の贅沢はそこから始まります。
アルゴリズムが弾き出す「正解」を疑い、自らの審美眼と直感で未踏の価値を切り拓く。
その「知的冒険」こそが、グローバリズム崩壊後の世界に残された、最後のラグジュアリーではないかと考えます。
Nile's NILE Digitalは、物質と精神、伝統と革新、都市の快楽と野生の回復――この相反する要素を「アンビバレンス」として愉しむ、選ばれた冒険者たちのためのプラットフォーム。
混沌を優雅にサバイブするための視座と、本物の体験へのアクセス権。
ここはまさにDesigning for the Exceptionalsの砦。
知的冒険者たちが集い、次なる航路を描くための、現代の港となります。

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