自然への敬意、未来への意思

自然への感謝の気持ちを思い起こす という想いを込めて命名された「ラチュレ」。中でもジビエ料理は、高い評価と人気を得ている。

Photo Masahiro Goda Text Izumi Shibata

自然への感謝の気持ちを思い起こす という想いを込めて命名された「ラチュレ」。中でもジビエ料理は、高い評価と人気を得ている。

ラチュレ
食べやすい大きさに切り出してからナッツでマリネしたヒラマサを、根セロリの細切りのレムラード(マヨネーズあえ)で包むように盛り付ける。カラマンシー(東南アジアのかんきつの一種)ビネガーで作るソースを添える。根セロリの風味が全体を包み込む。

そんな室田氏自身の店であるラチュレもまた、ジビエで知られる店となった。「当初は『自分自身が好きな料理を出そう』と、クラシックをベースに、現代的な軽やかさもある料理で行こうと思っていたのです。その方向性は今も維持していますが、秋冬は必然的にジビエ料理が多くなった。そうしたら、お客さまもそれを期待して店に来てくださるように。夏は夏鹿もありますし、ほぼ通年でジビエを出す店となりました」

なお、室田氏はジビエの料理を追求しながら、日本各地の自治体が進めるジビエの有効活用にも積極的に取り組む。「鹿や猪は年々生息数が増え、農作物を食べるなど農家の方々を困らせる存在となっています。なので駆除は必要ですが、その一方で命を無駄にしてはいけない。また、鹿や猪が増えたのは人間が山の自然を変えたからという説もあります。であるなら、せめて、殺した獣たちの肉をしっかりと食べるのが、人間にできることだと思っています」

そんな考えで、室田氏は定期的に小中高生に食育としてジビエの魅力を伝えている。
「大人はジビエは臭いというイメージを持っていますが、それは質や処理の悪いものを食べたから。なのでそんな先入観のない子供たちにおいしいジビエ、つまり適切に処理、調理したジビエを食べてもらいたい。そうしたら大人になってもジビエを食べてくれるでしょうし、となるとジビエは食材としてもっと広く浸透してくれるはずです」
ジビエが広がることは肉食の多様化、そして持続性にもつながる。ジビエは将来、“冬の風物詩”以上に重要な食材になり得るだろう。

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真のラグジュアリーとは何か

真のラグジュアリーとは何か

ラグジュアリーの定義が、音を立てて変わりゆく時代にあっても、最高峰のプロダクトを手にし、その圧倒的な美しさに触れる高揚感が、人生を鮮やかに彩る原動力であることを、私たちは知っています。
物質的な豊かさが、依然として私たちの精神を支える強靭な基盤であることに、言を俟ちません。
真の贅沢はそこから始まります。
アルゴリズムが弾き出す「正解」を疑い、自らの審美眼と直感で未踏の価値を切り拓く。
その「知的冒険」こそが、グローバリズム崩壊後の世界に残された、最後のラグジュアリーではないかと考えます。
Nile's NILE Digitalは、物質と精神、伝統と革新、都市の快楽と野生の回復――この相反する要素を「アンビバレンス」として愉しむ、選ばれた冒険者たちのためのプラットフォーム。
混沌を優雅にサバイブするための視座と、本物の体験へのアクセス権。
ここはまさにDesigning for the Exceptionalsの砦。
知的冒険者たちが集い、次なる航路を描くための、現代の港となります。

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