活気の奥の危機感と責任感 後編

ヴィーガン分野の第一人者でもある「The Burn」の米澤文雄氏は、オンラインサロンや出版などを通じて若い料理人の教育にも力を注いでいる。

Photo Haruko Amagata  Text Izumi Shibata

ヴィーガン分野の第一人者でもある「The Burn」の米澤文雄氏は、オンラインサロンや出版などを通じて若い料理人の教育にも力を注いでいる。

  • 『ヴィーガン・レシピ』『ヴィーガン・レシピ』
    2019年12月に刊行された書籍『ヴィーガン・レシピ』(柴田書店)は、米澤氏をヴィーガンの第一人者に押し上げた名レシピ集。変化に富む90品を収録する。
  • 「礼頂」の包丁「礼頂」の包丁
    米澤氏お気に入りの「礼頂」の包丁。岐阜県関市の、友人にして研ぎ師である小林弘樹氏の手になるもの。抜群の切れ味を誇り、米澤氏は7本ほど所有しているという。
  • The BurnThe Burn
    店内は気軽に利用できるバースペースと、落ち着いて食事ができるレストランスペースに分かれる。写真はバースペース。オープンキッチンの活気も、心地よいBGMの一部。
  • 『ヴィーガン・レシピ』
  • 「礼頂」の包丁
  • The Burn

こうした環境に対する意識を常に持つ一方で、米澤氏はレストラン業界の将来についても危機感を持ち、若い料理人の教育にも力を注ぎたいと話す。それは、今の30歳前後の若手料理人は、料理修業もビジネス修業も中途半端だと感じるから。「企業の都合で、教育を受ける機会のないまま、漫然と年を重ねざるを得ない……そんな状況なのだと思います」

こうした若手の勉強の場を作るため、近々、友人にして先輩、そして同じ危機感を持つ奥野義幸氏(「ラブリアンツァ」オーナーシェフ)とオンラインサロンをはじめる。「それが、僕が今を生きる料理人として、将来に向けてできること」という。

The Burnは、ただ活気に満ちているのではない。こうした広い視野を持つ、未来に向けた米澤氏の責任感がベースにある。それが、この店の信頼感と安心感、それらに裏打ちされた心地よい雰囲気につながっているに違いない。

The Burn 米澤 文雄氏

米澤 文雄 よねざわ・ふみお
1980年、東京都生まれ。「イル・ボッカローネ」(東京・恵比寿)でキャリアをスタートし、22歳でニューヨークに渡る。ミシュランガイド三ツ星「ジャン・ジョルジュ」で日本人初のスーシェフを経験後、帰国。2014年より「ジャン・ジョルジュトウキョウ」のシェフを務める。2018年に自らプロデュースした「ザ バーン」エグゼクティブシェフに就任。

●The Burn
東京都港区北青山1-2-3
青山ビルヂングB1F
TEL 03-6812-9390
salt-group.jp/shop/theburn

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真のラグジュアリーとは何か

真のラグジュアリーとは何か

ラグジュアリーの定義が、音を立てて変わりゆく時代にあっても、最高峰のプロダクトを手にし、その圧倒的な美しさに触れる高揚感が、人生を鮮やかに彩る原動力であることを、私たちは知っています。
物質的な豊かさが、依然として私たちの精神を支える強靭な基盤であることに、言を俟ちません。
真の贅沢はそこから始まります。
アルゴリズムが弾き出す「正解」を疑い、自らの審美眼と直感で未踏の価値を切り拓く。
その「知的冒険」こそが、グローバリズム崩壊後の世界に残された、最後のラグジュアリーではないかと考えます。
Nile's NILE Digitalは、物質と精神、伝統と革新、都市の快楽と野生の回復――この相反する要素を「アンビバレンス」として愉しむ、選ばれた冒険者たちのためのプラットフォーム。
混沌を優雅にサバイブするための視座と、本物の体験へのアクセス権。
ここはまさにDesigning for the Exceptionalsの砦。
知的冒険者たちが集い、次なる航路を描くための、現代の港となります。

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