音楽を全身で楽しむ

音楽は耳で聴くもの。しかし音楽という文化そのものを、味覚や嗅覚、視覚など、全身で楽しむことができる場所がある。楽器販売やリペアだけでなく、スタジオ、音楽教室、そしてコンサートホールにカフェ。ヤマハ銀座店には、音楽を楽しむためのすべてが詰まっている。

Photo Masahiro Goda  Text Mizuki Ono

音楽は耳で聴くもの。しかし音楽という文化そのものを、味覚や嗅覚、視覚など、全身で楽しむことができる場所がある。楽器販売やリペアだけでなく、スタジオ、音楽教室、そしてコンサートホールにカフェ。ヤマハ銀座店には、音楽を楽しむためのすべてが詰まっている。

音楽を全身で楽しむ、Yamaha
「NOTES BY YAMAHA」2階カフェラウンジの営業は11:00〜18:30(L.O.18:00)。毎週火曜日は定休日。
料理や演奏だけでなく、壁面にずらりと並ぶ音楽関連書籍も自由に手に取ることができる。ライブラリーの蔵書は約700冊。絵本やマンガもあり、子連れでも楽しめる。

銀座七丁目交差点近く、銀座通り沿いにたたずむヤマハ銀座店。ヤマハの旗艦店であり、国内最大級の総合楽器店でもあるが、「自分は楽器を弾けないし……」と尻込みすることなかれ。音楽経験者も、そうでない人も、気軽に音楽カルチャーを楽しめる施設があるのだ。

建物2階へ上がってすぐ目を引くのは、つややかに輝く楽器がディスプレーされたステージ。その前にはテーブル、バーカウンターも広がっている。「NOTES BY YAMAHA」。さまざまなアプローチで音楽の世界に浸ることができる、コンセプチュアルなカフェラウンジだ。

ここで提供されるメニューは、個性的なものばかり。たとえば、モクテル「ウィリアム・テル」は、ロッシーニのオペラ楽曲『ウィリアム・テル序曲』に着想を得たもので、テルの伝説にあるエピソードをリスペクトして、ドリンクの上に可愛らしいリンゴが載せられている。真っ赤な色が美しい「ダミー・デイジー」は、ブラームスが好きだったと言われるコケモモを使用。ほかにも偉大な音楽家たちが好んだ料理をアレンジしたものや、楽曲にまつわる逸話をもとにしたメニューが盛りだくさん。食べるのがもったいないほど目にも楽しい料理を、ぜひともその舌で味わってほしい。

料理やドリンクを楽しんでいると、臨場感たっぷりの演奏が流れてくる。しかしステージに視線を向けても、あるのはグランドピアノとコントラバス、そしてドラムだけ。演者は映像出演……? これは、自動演奏システム「Real Sound Viewing」によるもの。演奏した楽器の音のデータを細かい振動へと変換するしくみで、アーティストの繊細なタッチまで忠実に、目の前の楽器が生音で再現するのだ。まさに〝ライブの真空パック〞。本格的なプロの楽器演奏を、食事をしながら気軽に体験できる。

もちろん、ライブ演奏を聴きたくなったら、コンサートホールを訪れてもいい。7階のヤマハホールに足を踏み入れると、木の香りが全身を包む。それもそのはず。まず天井はメープル材。側壁はマホガニー、舞台床はヒノキ、客席床はカリン││建築には、ピアノやギター、ドラムなど、楽器製作で使われる木材たちがふんだんに使用されている。

ヤマハホールは、空間全体をひとつの楽器として捉え、楽器メーカーならではの視点で造られたホールなのだ。この特別な音響設計のおかげで、アコースティック楽器同様、響く音も経年で少しずつまろやかに。長く通い続ければ、その変化にも気づけるかもしれない。座席数は333席と小規模だが、それゆえ、より親密な距離で演奏を楽しむことができるのも魅力的だ。

軽やかな旋律に身を任せ、響く低音を腹で感じ、彩り豊かな料理を目と舌で楽しむ。全身で音楽を味わうことができるヤマハ銀座店に足を踏み入れれば、せわしない日常から抜け出し、穏やかな時間を過ごすことがかなう。そのぜいたくさを、ぜひ体感してほしい。

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    季節によって異なるアフタヌーンティーは「NOTES BY YAMAHA」の人気メニュー。土日は予約でいっぱいになることもある。ワインは、音楽にまつわるラベルデザインのものを用意するなど、オリジナル以外のメニューも音楽づくしだ。
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    ホールでのコンサート終了後、2階のカフェでアーティストと交流できるトークショーを行う場合も。5月に開催される「﨑谷直人&京増修史 デュオ・コンサート」ではパーティーが行われるほか、夏以降もイベントが続く。
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●ヤマハ銀座店
TEL 03-3572-3171

NOTES BY YAMAHA
TEL 03-3573-3290

※『Nile’s NILE』2024年4月号に掲載した記事をWEB用に編集し、掲載しています

真のラグジュアリーとは何か

真のラグジュアリーとは何か

ラグジュアリーの定義が、音を立てて変わりゆく時代にあっても、最高峰のプロダクトを手にし、その圧倒的な美しさに触れる高揚感が、人生を鮮やかに彩る原動力であることを、私たちは知っています。
物質的な豊かさが、依然として私たちの精神を支える強靭な基盤であることに、言を俟ちません。
真の贅沢はそこから始まります。
アルゴリズムが弾き出す「正解」を疑い、自らの審美眼と直感で未踏の価値を切り拓く。
その「知的冒険」こそが、グローバリズム崩壊後の世界に残された、最後のラグジュアリーではないかと考えます。
Nile's NILE Digitalは、物質と精神、伝統と革新、都市の快楽と野生の回復――この相反する要素を「アンビバレンス」として愉しむ、選ばれた冒険者たちのためのプラットフォーム。
混沌を優雅にサバイブするための視座と、本物の体験へのアクセス権。
ここはまさにDesigning for the Exceptionalsの砦。
知的冒険者たちが集い、次なる航路を描くための、現代の港となります。

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