「芦屋の賢人」の言葉を今思い出す

時代を読む 第125回 原田武夫

時代を読む 第125回 原田武夫

時代を読む―原田武夫 第125回、「芦屋の賢人」の言葉を今思い出す

このコラムの原稿を書いているタイミングでロシアの首都モスクワをテロが襲った(2024年3月22日)。コンサートホールにテロリストが乱入。銃撃の末、40名が死亡し、100名以上が負傷するという大惨事が発生したのだ。しかもその直後に何と、イスラム系武装集団「イスラム国(ISIS)」が犯行声明を発表。さらに発生直前に米政府がロシア政府に対してそうした「テロ事件」が発生する可能性を事前警告していたとの公開報道まで流された。何ともキナ臭い、実にキナ臭いのである。

とはいえ、平穏に日々を暮らす一般人である読者の皆さんはこうした報道に触れても、きっとこう思うことであろう。「イスラム国がモスクワまで出て行ってテロ攻撃を仕掛けるというのは確かにおかしいが……しかし、さもありなんとも思えなくもない。いずれにせよしょせん、我が国からは遠いところでの出来事だ。大した話ではない」と。

これに対してインテリジェンスの世界に暮らす御仁たちは必ずや次のとおり、直感的に思ったはずだ。「まず、イスラム国によるテロ攻撃という段階で背後の事実関係を精査する必要がある。なぜならばイスラム国なる組織を訓練する場を提供したのはヨルダンであり、資金を提供したのがサウジアラビアとカタール、そしてその戦闘要員に対する軍事訓練を行ったのが米国、英国、フランス、そしてイスラエルであるとの公開情報すら一部では流布されていたからだ。ロシアは確かに中東地域、とりわけシリアとその周辺における治安の維持を事実上任されてきた経緯があるのであって、そこで何らかの利益衝突がイスラム国と生じたとの説明が可能かもしれない。しかし、実際には上記のような国際的なコンソーシアムとでもいうべきネットワークに支えられている存在であることを前提とすると、ロシアに対して何らかの要求をこれら多国籍のネットワークが押し付けたと考えるのが妥当なのではないか」

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真のラグジュアリーとは何か

真のラグジュアリーとは何か

ラグジュアリーの定義が、音を立てて変わりゆく時代にあっても、最高峰のプロダクトを手にし、その圧倒的な美しさに触れる高揚感が、人生を鮮やかに彩る原動力であることを、私たちは知っています。
物質的な豊かさが、依然として私たちの精神を支える強靭な基盤であることに、言を俟ちません。
真の贅沢はそこから始まります。
アルゴリズムが弾き出す「正解」を疑い、自らの審美眼と直感で未踏の価値を切り拓く。
その「知的冒険」こそが、グローバリズム崩壊後の世界に残された、最後のラグジュアリーではないかと考えます。
Nile's NILE Digitalは、物質と精神、伝統と革新、都市の快楽と野生の回復――この相反する要素を「アンビバレンス」として愉しむ、選ばれた冒険者たちのためのプラットフォーム。
混沌を優雅にサバイブするための視座と、本物の体験へのアクセス権。
ここはまさにDesigning for the Exceptionalsの砦。
知的冒険者たちが集い、次なる航路を描くための、現代の港となります。

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