二つの来日に見る腕時計の未来

腕時計における不朽の価値とは?ミュージシャン兼ウォッチ・ジャーナリストのまつあみ靖が、ハイウォッチメイキングの世界をナビゲートする連載第6回。あのアルノーファミリーに生まれ、時計業界の将来を担う若きCEOのチャレンジングなスタンスを象徴するモデルにフォーカス。デジタルネイティブなZ世代に、このアヴァンギャルドなラグジュアリーさが響く⁉

腕時計における不朽の価値とは?ミュージシャン兼ウォッチ・ジャーナリストのまつあみ靖が、ハイウォッチメイキングの世界をナビゲートする連載第6回。あのアルノーファミリーに生まれ、時計業界の将来を担う若きCEOのチャレンジングなスタンスを象徴するモデルにフォーカス。デジタルネイティブなZ世代に、このアヴァンギャルドなラグジュアリーさが響く⁉

タグ・ホイヤー カレラ プラズマ
ラボで製造されたラボグロウンダイヤモンドをケース、ダイヤル、インデックス、リュウズに採用。カーボン製ヒゲゼンマイを備えたキャリバー ホイヤー02トゥールビヨン ナノグラフを搭載する。「タグ・ホイヤー カレラ プラズマ」自動巻き、直径44mm、ブラックアルマイトケース╳カーフスキンストラップ、10気圧防水、発売時期・価格未定。

ハイエンドウォッチの世界では、デジタルネイティブ、Z世代などと呼ばれる若い層への対応が、ここ数年、課題となってきた。それが最近、解決に向け光明が差しつつある。

一つはコロナ禍で各ブランドがデジタルコミュニケーションを加速させたこと。また若いリーダーたちの登場も見逃せない。

例えば、ミドルレンジの価格帯で好調なノルケインを立ち上げたCEOのベン・カッファー氏は1988年生まれの34歳。ショパール共同社長カール-フリードリッヒ・ショイフ氏の息子であり、ヒット作「アルパイン イーグル」を企画したカール-フリッツ氏は20代半ば。
そして、もっとも注目を集めているのが、2020年にタグ・ホイヤーCEOに25歳で就任した、フレデリック・アルノー氏だろう。ラグジュアリーブランド帝国LVMHグループを築いたベルナール・アルノー氏の第4子にして三男に当たる。ちなみに、長女デルフィーヌ氏から長男アントワーヌ氏、次男アレクサンドル氏、四男ジャン氏までがグループ内の要職に就き、ファミリーでの経営体制が整う。

今年5月初頭、ややコロナの波が収まっていた日本を、ベルナール・アルノー氏が訪れた。ファッション・アート分野における日本企業とLVMHとの連携強化が主たる目的で、松野官房長官との会見の模様をニュース映像で見た人もいるだろう。これに同行していたのが、タグ・ホイヤーCEOのフレデリック氏だった。筆者は短時間ながら対面の機会を得た。フレデリック氏が初めて手にした本格的な腕時計はタグ・ホイヤーの「アクアレーサー クロノグラフ」で、それ以来タグ・ホイヤーを愛用し続けてきたそうだが、贔屓のブランドを任され、率直に意気に感じているに違いなかった。

とはいえ、タグ・ホイヤーは1860年創業という歴史を誇り、創業家4代目ジャック・ホイヤー氏や、時計業界の“リビングレジェンド”ジャン-クロード・ビバー氏ら、カリスマ的な存在がブランドを率いた。プレッシャーもあっただろう。

2017年からタグ・ホイヤーに籍を置き、CEO就任以降、メゾンのヘリテージをベースに戦略を強化し、ケースや仕上げのグレードも向上させてきた。今後は、アヴァンギャルドなウォッチブランドというスタンスを推進し、トゥールビヨンを始めとするハイエンドウォッチへの取り組みも充実させる構えだ。

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真のラグジュアリーとは何か

真のラグジュアリーとは何か

ラグジュアリーの定義が、音を立てて変わりゆく時代にあっても、最高峰のプロダクトを手にし、その圧倒的な美しさに触れる高揚感が、人生を鮮やかに彩る原動力であることを、私たちは知っています。
物質的な豊かさが、依然として私たちの精神を支える強靭な基盤であることに、言を俟ちません。
真の贅沢はそこから始まります。
アルゴリズムが弾き出す「正解」を疑い、自らの審美眼と直感で未踏の価値を切り拓く。
その「知的冒険」こそが、グローバリズム崩壊後の世界に残された、最後のラグジュアリーではないかと考えます。
Nile's NILE Digitalは、物質と精神、伝統と革新、都市の快楽と野生の回復――この相反する要素を「アンビバレンス」として愉しむ、選ばれた冒険者たちのためのプラットフォーム。
混沌を優雅にサバイブするための視座と、本物の体験へのアクセス権。
ここはまさにDesigning for the Exceptionalsの砦。
知的冒険者たちが集い、次なる航路を描くための、現代の港となります。

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